FC2ブログ

In a kingdom by the sea

Lord help my poor soul

瑠夏とぐるぐる 1

この6年2組に転校してきた少女。
クラスに入って来たとたん、みんながザワついた。
まるで雑誌やテレビから抜け出したような美少女。
透き通るような白い肌に、はっきりとして整った顔だち。
細い身体に長い手足。小さな頭。
髪は黒く艶やかで長い。
まるで冗談のように美しい。
ただ立ってるだけなのに華やかだ。
みんながザワつく中、
「弥南、瑠夏です。よろしくお願いします」
名前と違って涼しい声で自己紹介する。
なめらかに頭を下げた。長い髪がサラ・・・っと流れる。
「・・・芸能人みたい・・・」と、ヒソヒソ話す女子の声が聞こえる。
頭を上げた転校生と・・・目が合った。
思わずそらす。
もともと人と目を合わせるのが苦手だ。けど、
これだけキレイな女の子だからだろうか、よりドキマギする気がする。
・・・でも。
「席は、そこ・・・委員長の相沢の後ろだ」
先生が言う。
「まわりも色々教えてやれ」
・・・・チラリと、斜め前の相沢さんの後頭部を見て、横の空席に目を移す。
相沢さんの後ろ、つまり僕の隣。
転校生が近づいて、相沢さんが「よろしく~」と手を振る。
転校生は、「・・・どうも」と、ニコリともせず言う。
相沢さんの横顔が見えた。
ホニャっとした可愛い笑顔。
無愛想な転校生にも気にせず、
「あとで学校、案内したげるね?教科書は?大丈夫?」
気さくに話かける。
転校生はうなずくだけ。無表情だ。
「わからないことあったら何でも言ってね?」
相沢さんは気にせずニコニコ話かける。
相沢さんは誰にでも優しい。
二人の様子をチラチラ盗み見る僕に、転校生が顔を向ける。
ハッとして目を伏せる。
「・・・よろしく」
「・・・よ・・・よろし・・く・・・」

この無愛想な転校生にクラス中の注目が集まった。
これだけの美少女だ。当然だろう。
でも僕には関係ない。
僕はクラスの「その他大勢」の、そのまた以下だ。
ただの目立たない生徒だったのが、こないださらに格下げになった。
クラスで盗難騒ぎがあった。
女子の北欧製のペンケースが無くなったのだけど、体育の授業の時、お腹が痛くて一旦授業を抜けた僕が疑われた。
僕は盗ってない。けど、疑いの目を向けられ、それだけで頭が真っ白になってしまい、上手く弁解出来ず、シドロモドロになって、余計疑われた。
相沢さんだけが、
「違うって言ってるんだから違うよ!」
とかばってくれたけど、疑いが消えた訳でなく、それ以来、相沢さん以外のクラス中から無視されている。
相沢さん。
クラスの中心人物。相沢さんだってテレビに出たらたちまち人気者になるんじゃないか?
明るく屈託ない性格。親切で優しく、勉強も出来て、美人タイプじゃないけど仔猫みたいに可愛くって・・・
・・・昼休み、転校生を囲んでみんな集まる。
隣のお前、ウゼェ、という空気に囲まれる。
・・・わかってるよ。
僕は席を立ち、ふと転校生を見ると、
転校生は僕を見て、クスッ!と冷たく笑った。
僕はその途端、カァッ!と頭に血が昇って、その場から逃げた。
背中で、「アイツは気をつけた方がいいよ~」と、声がする。
「気をつけるって?」
転校生の声がする。
「もう、いいじゃん!その話はぁっ!」
相沢さんがかばってくれる。でも、
「なに?何の話?」
転校生が食いついた。
きっと、『アイツは泥棒』という情報をインプットされ、今後僕は彼女にそう見られるのだろう。
どうすればいい?
もともと僕は気が小さい。
親しい友達もいなかった。今はゼロ以下だ。
陰気で、『泥棒』。
きっとこうして、『泥棒』のレッテルを貼られ続け、中×に行っても、高×生になっても・・・
泣けて来る。
何で僕は、キゼンとやってない!と言えなかったんだろう?
本当に違うのだから、堂々としてれば良かったのに。
時間を戻したい。
やり直したい。
いつも願う事が心にぐるぐる回り続ける。

僕は図書室に逃げた。
本はいい。
1人でもかまわない。
が、
転校生のクスッ!という冷笑が頭にこびりついて読書に集中できない。
転校生は、みなみ・・・るか、と言った。
あれだけ美人に生まれれば、どれだけ無愛想でもみんなにチヤホヤされるんだろうな。
僕と真逆だ。
地味な僕は、居ても居なくても一緒。おまけに人見知りで、クラスメートに話かけることすら高いハードルだ。
弥南さんは持って生まれた華やかさで、何も言わなくても向こうから話かけて来る。
きっと、それが当たり前の事なんだろう。
きっと、僕みたいな人間の気持ちなんて、ちっともわからないに違いない。
そんな事を考えていると、静かな図書室内が微妙にザワついた。
見ると、入り口に弥南さんと相沢さん。他に何人か。
「ここが図書室」
相沢さんらが学校内を案内してるらしい。
また、弥南さんと目が合った。
またあわててそらす。
「・・・弥南さん?」
相沢さんのキョトンとした声が聞こえる。
誰かが近づいて来る気配。
僕は一心に読書に耽るフリをする。
と、
女の子の手が、本に乗せられた。
「・・・あ」
心臓が高鳴る。
思わず、顔をあげると、真っ直ぐ僕を見つめる弥南さんと目が合う。弥南さんはボソッと、
「・・・私、『T- J-M.クリニック』から来たの」
「え?」
ジィィッと僕を見つめ続ける。
僕は、今度は何故か目をそらせなかった。
「ティ・・・ジェイ?」
僕が聞き返すと、弥南さんは一瞬いぶかしげに眉をひそめ、直ぐに微笑みになって、行ってしまう。
「弥南さん、どうしたの?」
相沢さんが言う。
弥南さんは答えない。
スポンサーサイト
[PR]

[PR]

テーマ:18禁・官能小説 - ジャンル:アダルト

  1. 2014/04/27(日) 09:06:01|
  2. 瑠夏とぐるぐる
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

瑠夏とぐるぐる 2

授業が始まるので戻ると、また弥南さんの回りにいっぱい集っていた。
僕の姿を見た相沢さんが、
「ほら、ほら!」
僕の席に座る奴を退かしてくれる。
先生が来た。僕は席に座る。
弥南さんがチラチラ僕を見ている気がする。
きっと、僕の事を吹き込まれただろうけど、さっきの図書室の事は何なのだろう?
『泥棒』に興味あるのか?まさか!
からかったのか?
わからなければ尋ねればいい。分かってる。
けれど僕は、うつむいてしまう。
言葉を飲み込んでしまう。

そして放課後。
僕は早々に帰りを急ぐ。
と、
また机の上に手が置かれ、
「・・・ねぇ」
弥南さんだ。
僕はうつむいているが、弥南さんの行動に、クラス中がコチラに注目しているのを感じる。
僕は頭が真っ白になって、そのまま答えず、逃げるように教室から出ていく。
何で僕に話かけるのだろう?
どう考えても、僕とは真逆の世界の人間だ。
僕に興味があるわけが無い。
いぶかしみながら、答えが見つからず、かといって弥南さんと話をするなんて到底ムリ。
悶々しながら靴箱を見ると、
靴の中に、メモ。
『放課後、誰もいなくなったら教室に来てください。ペンケースの事で、話したい事があるの』
と、女の子の字で書かれてあった。
ペンケースの事?
本当の犯人が、良心の呵責に堪えきれず、告白しようとしてる・・・とか?
僕は迷った。けれど、もし本当の犯人が告白してくれるというなら、クラスメートに無視され罵られる現状をもとに戻せる。
もとに戻るといっても、ただの存在感の薄い奴、になるだけだが、それでも現状と比べれば雲泥の差だ。
図書室で時間を潰し、ドキドキしながら教室へ行った。
誰も居ない。
僕は自分の机に座った。何気なく机に手を入れる。
布が触れる。出して見ると、体操着だった。
相沢さんの名前がある。
僕は・・・罠にハマった事に気づいた。
きっと、そのうち体操着が無いと騒ぎながら、相沢さん達が来るのだろう。
で、教室を適当に調べ、僕の机から体操着を発見し、僕を体操着泥棒と責める・・・
どうしてかはわからないが、僕を『泥棒』にしたい奴がいるらしい。
何でこんな事、するのだろう?
僕を泥棒呼ばわりする事が、そんなに楽しいのだろうか?
涙が出てきた。
が、無意識に机に手を入れて助かった。早く、相沢さんの机にもどさなけりゃ・・・と思い、立ち上がった。
けど、
・・・相沢さん。
相沢さんがいるから、僕は学校に来る。相沢さんがいなければ、学校なんて苦痛でしかない。
そう、僕は相沢さんが、好きだ。
1人優しく接してくれる、相沢さんが大好きだ。
もちろん、相沢さんとどうこうしたいなんて高望みは、望んでない。
あんな優しく可愛い、欠点の無い女の子に僕なんかが・・・
でも・・・
僕は、体操着に顔を埋め、スーっと息を吸い、残った匂いを嗅いで、
「相沢さん・・・・」
涙を体操着に吸わせた。
その時、
トビラがガラ!っと開いた!
僕は心臓が痛むほどドキッ!としてそちらを見ると、
転校生の弥南さんが居た。そして、
「・・・あ~あ・・・」
嘆息して、
「やっぱり、やっちゃった」
と、言った。

テーマ:18禁・官能小説 - ジャンル:アダルト

  1. 2014/04/30(水) 06:27:45|
  2. 瑠夏とぐるぐる
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

瑠夏とぐるぐる 3

体操着を持ったままフリーズしている僕に、
「アタシが来た事で行動が変わる事もあるんだけどね。やっぱダメだったかぁ~」
と言いながら携帯を出して、
「センセー、じゃあ、予定通りで良いのね?・・・えっ?説明するの?・・・・完全に『コッチ』に入り込んじゃってる?・・・・そう」
僕をチラチラ見ながら、
「そんな感じね・・・・うん・・・・うん・・・・えっ!マジィ?!・・・・いいけどぉ・・・・うん・・・了解」
携帯を切って、
「ふふ♪ビックリしちゃった?」
「な、な、な、な、な・・・・!」
「説明するけど、理解してね?」
「せ、せ、せ、せ・・・・?」
いきなり教室に弥南さんが現れたのにも驚いたけど、『無口』で『無愛想』じゃぜんぜん無く、ペラペラ喋るのにも戸惑ってしまう。
弥南さんは、
「それ、置けば?」
「あ・・・」
僕は慌てて体操着を相沢さんの机の上に置く。
弥南さんは、言った。
「・・・ここは、アナタの頭の中アタシがソコに入っているの・・・・本当のアナタは、35歳。独身。女性経験ナシ。元々臆病なところに、小×六年生の時にキョーレツなトラウマを植えつけられて、それ以来他人とのコミニュケーションが完全に苦手になっちゃった。特に女性がダメ・・・・どう?思い出した?」
「へ?」
ワケわからない。
「センセーが言うには、そのトラウマがキョーレツ過ぎるとか、アナタの性格とかで、完全に頭の中の『過去』に入り込んじゃってる。普通は少し、『現在』の記憶が残ってて、その方が『治療』しやすいんだけど」
「えっ?えっ?えっ?」
「あはっ!ポカーンとしてるね?校庭見てみて」
「こ、校庭?」
言われるまま、校庭を見ると、
「えぇぇぇっ!」
下校中のみんな、止まっている。
「こ、こ、こ、こ、これ!これ!な、な、な、な、何で?!」
「アナタの頭の中の事だから、『コチラ』で操作しているの。アタシ達以外の時間を止めているの。現実のアナタは、『T- J-M.クリニック』内の治療用ベッドの中。トラウマの治療中。て言うか、これから始めるんだけど・・・・」
「ち、治療って・・・」
「アナタは、本当であれば、その、相沢さんの体操着の匂いを嗅いでいるのを相沢さんを含めたクラスメートに見つかって、もーコテンパンに責められる。そんで、それ以降、相沢さんを含めたクラスメート全員から、酷ぉぉいイジメを受ける事になる。その記憶が、アナタをしょーもない、ウジウジした、な~んにも出来ないクセに人を怨んでばっかの気持ち悪~い人間に育てる。だから、その記憶を消して、バラ色の記憶を代わりに植えつけ治療するってわけ」
ワケわからない!
一個も理解できない!
「つっても、頭の中の事を強引にイジっちゃうとオカシクなっちゃう危険もあるから、アタシがアナタの頭の中に入って、アナタがスムーズに良い方に向くようアナタを導くわけ。どう?理解できた?」
ブルブル!
首を横に振る。
「ワケわからない?」
コクコク!
首を縦に振る。
「・・・ちょっと待ってて」
また携帯を出して、
「センセー、理解できないみたい。どーする?・・・うん、わかった」
携帯を切って、
「今からセンセーが、アナタの記憶の断片を送るって。一気に送るとオカシクなっちゃうから、断片を、ちょこっと。それでも相当キッツイから、覚悟してね?」
「えっ?えっ?えっ?」
そして、
『記憶』が流れて来た。

テーマ:18禁・官能小説 - ジャンル:アダルト

  1. 2014/05/02(金) 08:30:15|
  2. 瑠夏とぐるぐる
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

瑠夏とぐるぐる 4

相沢さんが泣きながら僕に言う。
可愛い顔が、僕への憎しみで歪んでいる。
   そもそもアナタ、前から思ってたけど気持ち悪いんだよね!
   弁償してよ!新しく買って!
   あやまりなさいよ!て言うか、
   死ね!
   マジ死ね!
   まだ死んでないの?
   チクるとか腐った事すんな?
   アハハ!
相沢さんが笑っている。
   明日も遊ぼうね~!
残酷な断片が、頭に一気に渦巻いたのだ。
細かいところは分からない。
ただ、嘲笑、侮蔑が。僕を蔑む歓びが残酷に僕の中に満ちる。
「・・・・う、うぅ・・・・」
僕は泣き崩れた。
項垂れ、だらだらと涙を流す。
他のクラスメートはともかく、相沢さんが言うとはとても思えない汚ない言葉が生々しく僕を責めた。
相沢さんのものとは思えない残忍な目が、僕を切りつけた。
膝をつき、顔を両手に埋めて泣く僕に、
転校生は近づいて、
その胸に抱いてくれた。
「・・・・ん、泣いていいよ?」
「・・・うぅ・・・ぅ・・・ぅ」
頭を撫でてくれた。
そして、
「もっと抑えないで泣いていいよ?」
ぎゅぅぅっと抱き締めてくれた。
同い年の女子の、小さいけれどちゃんと柔らかい胸に包まれ、
「・・・・う・・・わぁぁぁんっ!」
大声で泣いた。
赤ん坊のようだ。
泣いている間、弥南さんはずぅっと撫でてくれる。
「ぼ、僕は、盗ってないよぅ!」
「うん、うん」
「み、み、み、みんな信じてくれなくて!僕は頭が真っ白で・・・な、な、にも、言えなくって・・・!」
「うん、うん。アタシは信じてるよ?」
色々ととりとめのない感情をぶちまけた。
しばらくそうして、撫でられ、哀しみをぶちまけた。
やがて、気持ちが落ち着いて来る。
少女の体温を感じ、
(・・・いい匂い)
少女の香りに包まれるのを感じる。
「どう?気持ち、落ち着いてきた?」
「・・・・・うん」
哀しさが、溶けていく。
「手を貸して?」
柔らかい右手が僕の右手を掴む。
僕はされるがまま。と、
「あ」
「・・・どう?」
胸に導かれる。
「ちょ、ちょっと・・・」
「揉んでいいよ?あんまりないけど。男の子、おっぱい好きだもんね?」
僕を真っ直ぐ見つめて言う。
優しく微笑んでいる。
確かに、大きくはない。でも、丸く盛り上がって・・・
「だって!」
「いいってば!だって落ち着くでしょ?おっぱい」
恐る恐る、揉んでみる。
弾力がある。でもフワフワ柔らかい。
もっと幼かった頃を思い出す。
もちろん、ママのよりぜんぜん小さい。でも。それでも、
やわやわと揉んでいると、溶けた哀しみがスーっと浄化した気持ちになる。
またポロ・・・・っと涙が落ちる。
「・・・ふふ」
彼女は一旦僕の手を取り、
「ちょっと待って?」
と言いながら、
春物のブラウスのボタンを外し始めた。
呆気にとられて、なにも言えず、少女の行動に囚われる。
やがてブラウスは脱がれ、ブラが現れる。
ごく・・・っと生唾を飲む。
少女はブラを自分で外した。
僕の前に、生のおっぱいが。
なんてキレイなんだろう。
真っ白に輝く肌に二つの盛り上がり。丸く尖って、その先端に淡い色。
吸い込まれるように見入る自分に気づいて、ハッとしてあわてて目を伏せ、
「そ、そ、そ、そん、な・・・・」
けど弥南さんは優しく言う。
「これも治療の一環だからいいの。ね?」
頭を柔らかく掴まれる。
く・・・・っと引き寄せられる。
「だ、だって!」
「ほら、赤ちゃんみたいに、おっぱい吸っていいよ?落ち着くから」
「う・・・」
淡いサクラ色の乳首がつい目の前に。
ポッチリと尖っている。
少女の匂いが濃い。
ネットリと体温を感じる。
「ね?」
弥南さんにうながされて、僕はそのちっちゃな乳首に、チュク・・・・と唇をつけた。

テーマ:18禁・官能小説 - ジャンル:アダルト

  1. 2014/05/03(土) 08:36:37|
  2. 瑠夏とぐるぐる
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

瑠夏とぐるぐる 5

本当に、安らぎが訪れる。
弥南さんの小さなおっぱいを吸う。頭を撫でられる。
「揉んでもいいよ?」
左の乳首を吸いながら、右のおっぱいを揉んだ。
時間が止まっているせいでとても静かだ。
ただ、チュク・・ちゅぅ・・・・っとおっぱいを吸う音が教室内に響き、
髪を撫でてくれる微かな音がそれを追う。
弥南さんの鼓動を感じる。
トク・・・トク・・・トク・・・
他人の鼓動って、なんて心地いいんだろう。
少女の肌はなめらかで、柔らかく手のひらに吸い付く。
ちっちゃい乳首を唇の中で転がしながら吸うと、優しい硬さが口から全身に拡がる。
硬さと柔らかさが、水のように僕を包むのを感じる。
長い時間そうして、
止まった時間の静寂の中、弥南さんの携帯がイキナリその静寂を破った。
「あ、ゴメン、いい?センセーから」
「・・ん・・・・は・・・・」
僕が名残惜しいながら離れると、弥南さんは携帯に、
「はい。だいぶいいみたい・・・・え?・・・・あ、わかりました。はい」
これだけ言って切って、
「じゃあ、また時間を進行させるけど、相沢さんたちがここに来るわ。体操着抱いて泣いてるとこ見られるのは回避したけど、それでも何かしらインネンつけられるのは予想できる。それを、アナタは自分で何とかするの」
蕩けるような時間を引きずったまま、
「イ、インネンって・・・」
「分からないけどね。アタシに出来るのはここまで。あとは自分で・・・じゃないと治療にならないから」
と言いながら服を直し、
「じゃあ」
「あ、あ、あの・・・!」
僕を置いて出て行った。
甘い時間の余韻に浸る間もなく相沢さんたちが入って来た。
「あ!」
「・・・何であんた、ここにいるの?」
相沢さん以外の女子が僕を睨む。
相沢さんは、
「あ、あった!」
机の上の体操着を見て叫んだ。
「・・・・何で机の上にあるの?」
相沢さんの友達が僕を睨む。
「て言うか、何でアンタが居るの?帰ったんじゃないの?」
「あ、あの、あの・・・」
女子の敵意丸出しの勢いに全身が一気に凍りつく。
「もういいよぅ!見つかったんだし!」
相沢さんが間に入って言ってくれるが、
「だっておかしいじゃん!あっちゃん、ちゃんとしまっといたんでしょ?」
容赦ない。
「そうだけど・・・きっと、そんな気になってただけだよ!」
「だって、さっきは机の上に何もなかったじゃん!・・・おい、お前!だから何でここにいるんだよ!」
女子とは思えない乱暴な言葉に、僕はまた頭が白くなりかけるけれど、
「こっ・・こっ・・・!これっ!」
靴の中にあったメモを渡す。
一瞥して、
「これが、何?」
「だ、だ、だから、こ、こここで、待って・・・・」
「はぁ~?誰が書いたのこれ?」
「し、し、知らな・・・い」
別の女子がメモを見て
「こんな字、書く子、いた?」
「何でもいいよ!とにかくさぁ!あっちゃんの体操着が無くなってぇ!そんで教室に何故かあってぇ!そんでコイツがここにいてぇ!そんだけで充分気持ち悪いじゃん!おかしいじゃん!」
理屈に合ってない。
僕がただココに居ただけで、おかしい?
相沢さんはかばってくれるが、他の女子はそう決めつけている。
相沢さんは・・・
机の上の体操着を手に取った。
と、
「きゃっ!」
っと叫んで投げて、顔をしかめて、
「・・・・湿ってる」
僕は閃光に撃たれたように白くなる。
僕の涙だ。
相沢さんが鋭い目を僕に向ける。
「あっちゃん、どうしたの?」
「なんか・・・・体操着が湿ってる」
「え?」
「気持ち悪ぅっ!」
全員が冷たい目を僕に向ける。
「そ、そ・・・・」
「何?キョドってるじゃん!」
僕は体操着を盗ってない。でも、湿ってるのは僕の涙だ。
「あ・・・あ・・・」
相沢さんの僕を見る目が嫌悪に歪む。
「あ、あの・・・・あ・・・・」
身体中が震えてしまう。
頭の中が真っ白くなって、そこへ、
『記憶』として見せられたあの、相沢さんとは信じられない『悪意』が甦り、
目の前の相沢さんの表情と重なってきて・・・

テーマ:18禁・官能小説 - ジャンル:アダルト

  1. 2014/05/06(火) 11:45:26|
  2. 瑠夏とぐるぐる
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
次のページ

プロフィール

pXJ/bvajT1BB

Author:pXJ/bvajT1BB
18禁。そしてこの作り話と現実は何の関係もありません。ていうか、こんな馬鹿馬鹿しいもん作り話に決まってるだろ!

カウンター

最新記事

最新コメント

最新トラックバック

月別アーカイブ

カテゴリ

未分類 (13)
断片 (2)
美緒ちゃんは悪い子 (0)
琉奈ちゃんの恋人 (0)
雨に濡れた少女 (3)
森の中のふたりの少女 (9)
サーヤちゃんちの家庭事情 (0)
思い出 (4)
ユリカちゃんとママは可哀想 (38)
杏奈との思い出 (45)
Key of Life (12)
Nußknacker/胡桃割人形 (10)
A Witch's Curse/魔女の呪い (29)
玲奈ちゃんの終わらない日々 (25)
ショートショート (3)
瑠夏とぐるぐる (38)
玩具姉妹 (21)

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム

RSSリンクの表示

リンク

駄文同盟.com

このブログをリンクに追加する

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QR