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瑠夏とぐるぐる 10

やっと女子たちに反撃できた興奮は自分の部屋に戻っても醒めず、一人椅子に座ってボーッとしていると、
「・・・言いかえせたね?」
弥南さんの声。
気づくと、僕のベットに腰かけて当たり前のようにくつろいでる。長い足をパタパタさせている。
僕は彼女がいきなり部屋に現れても、そんな驚かなくなった。
「・・・うん」
でも、サッと彼女が立ち上がり、近づいて、
「ごほうびっ!」
頬っぺたに、チュッ!とされたのに、
「わっ!」
ビックリしてしまった。
弥南さんはニコニコしている。
教室では見られなかった、柔らかな笑顔で僕を見ている。
僕の前に膝をつき、見上げて、
「でも、まだ油断できないよね?・・・アナタを陥れようとしてる人が、いる?」
「うん」
反撃出来た嬉しさを被うようなザワつきを感じつつ、
「僕もそう思う」
ペンケースはわからないけど、体操着は明らかにワナだ。メモまで書いてワナを仕掛けたのだ。
「何で・・・誰が・・・・」
理由の見当たらない悪意に考え込む僕を、弥南さんはじっと見て、
「多分、見当ついてるんだと思うよ?アナタ」
「え?」
「ココはアナタの頭の中の世界だから。それを書き換えてるんだけど・・・なんと言うかな・・・人間の記憶は、見えてる世界だけじゃないの。アナタが信じたくない、覚えたくない、見たつもりも無いものも記憶にないつもりで、覚えている」
「・・・・」
よくわからない。でも、弥南さんの言う事だから、理解しようと頑張る。
「そのアナタが覚えているけど覚えていない記憶がごちゃごちゃに絡まって、アナタが出来てる。無理にほどく事は出来ない。だからアタシがアナタの記憶で介入するのはアナタだけで、他はあまり関わらないようにしてるんだ」
「・・・・」
「難しい顔してるね?」
「・・・僕が、見当ついてるって?」
「ココはアナタの記憶で、記憶を書き換えるのは実際の過去を書き換えてる訳じゃないんだけどね、アナタの記憶はアナタから見た一面的なものだけど、結構、正確なものなんだ・・・って」
「・・・って?」
「センセーがそう言ってた。無意識にアナタが『見て、感じた』ものも、アナタが気づかないだけで意識の底に沈んでいる。それがココの世界に反映されている。だから相沢さんも、他のクラスメートもアナタの世界でアナタが作ったものだけど、アナタが作ったものじゃない」
「・・・よくわからない」
「アタシもわかんないけど、アタシが言いたいのは、アナタは犯人をちゃんと感じてて、それがこの世界に反映されているって事」
「弥南さんは、誰が犯人だと思う?」
「アタシ?アタシはやっぱり・・・」
と、弥南さんの携帯が鳴った。
「はい・・・あ・・・すみません・・・・気をつけます」
携帯を切って、
「喋りすぎって、センセーに叱られちゃった」
ペロッと舌を出す。
「叱られてばっか」
「ねぇ、そのセンセーって」
「アナタを『治療』してるお医者さん」
「・・・実感が湧かない・・・・本当の僕は、35で・・・・ココは僕の記憶の中で・・・君は?」
「アタシは、センセーの代わりにセンセーが出来ない事をやってるの。センセーには、アナタの記憶に入り込む事が出来ないんだ。説明すると長くなるけど」
「じゃなくて・・・その・・・」
君は、本当に存在してるの?
そう尋ねたかったけど、言葉にならない。
ココが僕の記憶の中だとしたら、
実は、弥南さんはそのセンセーが作った、ヴァーチャルなものでしかない・・・なんて言われるのが怖い。
僕は、別の質問に切り替えた。
「僕が僕の記憶の中の僕って・・・やっぱり、よくわからない・・・」
ココがリアルでない、という実感が湧かない。
弥南さんのまわりには不思議な事がいっぱい起こるけど、それでも生々しいのだ。
「普通はちょっと、現実の記憶が残っているんだけど。アナタは全くないみたいね?」
「うん」
「センセーが言うには、アナタの元々の性格に加えて、その・・・事実に直面するのが怖いんだって」
「事実に直面する・・・」
「事実に向き合わないと、『治療』にならない。アナタは『治療』を望んでるけど、事実を知りたがっていない・・・」
「・・・・」
僕は、黙って考えてしまった。
なんだか、ぐるぐるとたった一人で同じところを回ってるみたいだ。
と、
「また叱られちゃうかもだから、この話はここまでにしよ?・・・ごほうびの続き、してあげる」
立ち上がり、かがみこんで、
僕の頬を両手で挟み、覗き込んだ顔が近づいて、
柔らかい唇が、今度は僕の唇にチュ!っと触れる。
教室でも味わった、あの感触。
僕は、一気にカーッ!と頭に血がのぼって、
「い、いいよぉ~」
顔をそむけると、
「アハハ!真っ赤っかぁ~っ!いいんだよ?『治療』なんだから、遠慮しないで?」
と言いながら、
「ね・・・・?」
と、弥南さんは服を脱ぎ出した。
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テーマ:18禁・官能小説 - ジャンル:アダルト

  1. 2014/05/31(土) 18:53:25|
  2. 瑠夏とぐるぐる
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