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瑠夏とぐるぐる 16

僕は言う。
「弥南さんのおかげだよ・・・ちゃんと言えば、みんな分かってくれるんだ・・・嬉しい・・・」
本当にそうだ。
弥南さんが後押ししてくれたから、僕は自分の気持ちをちゃんと言葉にして、結果相沢さんにわかってもらう事ができたんだ。
感謝して弥南さんを見つめる。
けど、弥南さんは面白くなさそうだ。
「・・・ねぇ」
「え?」
「そんな嬉しい?・・・ま、嬉しいか・・・」
「だって、誤解されたと思ってたから・・・」
「誤解、ね」
言い方がササクレている。
・・・・
「み、弥南さん、さぁ・・・弥南さんが・・・・弥南さんのおかげで、僕・・・・」
もう一度、感謝を繰り返そうとすると、
「まぁ、仕事だから」
アッサリ言う。
仕事。そうだ。
最初からそう言っていた。
本当の僕は35で(実感なんてやっぱり何にもない)、今の僕のトラブルが原因で歪んだ大人になっちゃうから(弥南さんがいなかったら、確かにそうなってたかも)、弥南さんは僕を助ける為に来てくれた・・・仕事として。
ヘナチョコな僕を勇気づけてくれ、そして・・・
・・・・・
何か弥南さんと話たくて、でも、言いづらくて、
部屋の中がミョーな空気になる。
と、
「日曜日、さぁ・・・・」
弥南さんは言う。
「みんなって、他、誰が来るの?」
「あ・・・聞いてない・・・みんな、としか・・・・」
と、
弥南さんは座ってるイスをキコキコさせながら、
「アタシも・・・・一緒にいっちゃあ・・・ダメかなぁ?」
呟いた。
とたんに、弥南さんの携帯が鳴った。
「もぉっ!」
弥南さんは文句いいながら携帯を取りだし、
「はい・・・?」
携帯の向こうから、ノイズめいた『センセー』の声が聞こえてくる。
僕には何を言っているのか聞き取れないけど、弥南さんの表情がより険しくなってきて、
「でも!センセー!それって・・・・はい、わかってますケドぉ・・・はい・・・でもぉっ!」
何か文句言ってる。
それでもやがて唇を尖らせながら切って、
フーッ!っとため息ついた。
「どう、したの?」
「・・・なんでもないっ」
「・・・弥南さん、怒ってる?」
「怒ってないけぇどぉっ!」
怒ってるみたいに見える。
もしかして・・・・
嫉妬?
なんてこれもバカみたいと分かってて想像する。
「・・・あ、相沢さんに聞いてみるよ。弥南さんも一緒でいいか」
「・・・今、センセーに干渉するなって言われた。だから一人で行って来て。もし・・・」
弥南さんはそこで何かしばらく考えて、
「・・・ううん。アタシの考え過ぎかもしれないし、今回はほっとけってセンセーは言うし・・・」
「何かあるって言うの?」
弥南さんは答えず、
「・・・あのさぁ、アナタ、ケッコー強くなったけど、次に理不尽な事言われても、ちゃんと言い返せる?」
「え・・・」
弥南さんが僕を見つめる。
「が、頑張るよ」
実際、一度でも言い返せたのだ。ゼロじゃないんだ。
それは全然違う事だ。大きな自信になった。
弥南さんのおかげで、今までの僕とは違うんだ。
「僕は、ちゃ、ちゃんと、自分の意見はハッキリ言う。何か言われても言い返す!」
「誰に対しても?」
「うん!」
まだ心配げに僕を見つめる弥南さんに、強くうなずいた。
弥南さんはやっとニコ・・・・ッと笑ってくれた。
でも、まだ何か気がかりがある様子だった。

そして日曜日。
約束どおり、駅前に・・・約束より30分も早く来てしまった。
でも、フワフワして落ち着かないのだ。
約束の時間ちょうどに、弥南さんが来た。
「ごめんなさ~い!待った?」
「イ、イ、イ、イヤ、ぼ、ぼ、僕が早く、き、き、き、き、来すぎたというか・・・・」
今日は暖かい、春らしい日だ。相沢さんは淡い色のワンピースに羽根のように拡がった帽子をかぶっている。
春の光が集まったようで、眩しくてちゃんと見れない。
・・・と、
「じゃ、行こっか?」
「え?」
「どこ行く?私決めようか?」
と、僕の腕を取った!
「だ、だ、だ、だって!み、み、みんなが・・・」
「みんな?他に来るって言ったっけ?」
「え!」
「行こ?」
僕の手の平を握って、引っ張る。
僕は困惑してまわりを見回したけど『みんな』はいない。
いや、
・・・・僕は弥南さんの姿を探したんだ。
でもいない。
相沢さんが、僕の手を、ギュゥゥ!っと握りしめた。
熱い。
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テーマ:18禁・官能小説 - ジャンル:アダルト

  1. 2014/06/21(土) 12:45:15|
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