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『恋愛小説』

1
朝。会社へ向かう駅のホームで、いつも目にする女の子がいる。
四、五年生ぐらい。髪をひとつに後ろにまとめ、メガネをかけて、華奢で地味な娘だ。
毎日、本を読んでいる。
子供には似合わないハードカバー。
特急が来ると乗って行く。
特急の止まる駅にある私立校の制服を着ている。
彼女が行って、しばらくして来る急行に僕は乗る。
それだけだ。
僕がその少女をつい見てしまうのは、少女があまりにも熱心に本を読んでいて、微笑ましいからだ。
シンケンに本の世界に入り込んでいて、ビックリした時はハッとした顔をする。
哀しい場面では泣きそうになって、楽しい文章には唇の端を上げて、その素直な様子が可愛い。
でもそれだけだ。
大人が、知らない女の子をジロジロ見るわけにはいかないけど、朝、少女のそんな姿を一目見ると、一日のスタートにポッと灯りが点ったように感じて心地好いだけだ。
それだけだった。
けど。
2月に入ったばかりのある日の事。
いつものように少女の姿を目にして、いつものように微笑ましく思い、
ただその日は電車が遅れていてやっと来た特急の乗降客がやたら多く、少女が読んでいたのを閉じて乗り込もうとすると人にぶつかって本を落としてしまった。
トントンとたくさんの脚の間を転がっていくハードカバーに、
「あ!」
少女も叫んだが、僕も叫んだ。
少女は慌てて拾おうとするものの、小さな身体は電車に乗る人の流れに巻き込まれ、そのまま電車の中に入ってしまう。
僕は、並んだ列から外れ、
「す、すいませ~ん!ちょ、ちょっと・・・」
忙しい乗降客の白い目を感じつつ、無理に人の波を掻い潜り、本を拾った。
電車の中では閉まる扉の向こうで、少女が目を丸くして僕を見ている。
僕は少女と目が合うと、ニッコリ笑って本をヒラヒラさせて、本の無事を伝えた。
少女が安堵の笑みを浮かべ、ありがとうございます、と唇を動かすと、電車は行ってしまった。
僕はホームに残り、大切な本を救出できた事を嬉しく思い、ニヤニヤしてたんだと思う。
ハッと気づくと周りの人たちが僕に注目していた。忙しい時間帯の僕の行動に非難がましい目を向ける人も少なくない。
恥ずかしくなり、列の後ろに並び直した。
そして何気無しに表紙を見た。
ブックカバーは無い。
タイトルのところにただ、『記す』と愛想なくあり、その下に作家名。
名前に覚えがある気がしたが、著名な作家ではないようだった。
中を開いて驚いた。
『・・・さうしてゐると長く蛇のやうな呼吸をして向かうを眺めてゐる自分が莫迦に思へ、一息に飛びたい氣がして飛んだら飛べた』
という文章がまず目に入った。
昔の文章の書き方で書いてある。
氣、もそうだけど、他にも、臺 鐵 單 斷 遲 廳・・・・・など、難しい、古い漢字ばかりだ。
小×生が読むものではない。
ざっと見た内容も、ファンタジー小説・・・というよりは作者の妄想を並べただけのような。
子供がこんなものを熱心に読んでいたのを訝しく思いつつ、僕も不思議に以前読んだ事がある気がして妙な気持ちになりながら、
パラリと最初のページをめくる。と、
『凛香へ』
と献辞があった。

翌日。
ホームの僕の姿を見ると、少女はパァっと明るく笑って小走りで近寄り、
「ありがとうございます!」
丁寧に頭を下げた。
後ろにまとめた髪が揺れる。
「はい、落とし物。ちょっと汚れちゃったけど・・・」
「あ・・・でも」
少女は本を受け取ると、ギュゥッと抱きしめ、
「良かった・・・助けて貰って・・・ほんとありがとうございます!」
また頭を下げた。
本を『助けて』なんてオーバーだけど、それほど大事なのだろうなと思いつつ、
「ちょっと、中、見ちゃったけど・・・その、そんな難しい本、よく読めるね?」
「あは!あまりよくわかってないで読んでるんです。もう何度も読んで・・・」
「それと・・・多分、それ書いた人って、僕の中学ん時の同級生だと思うんだけど・・・」
すると少女はメガネの向こうの瞳をまん丸にして、
「え!・・・・ほ、ほんとですか!」
「う、うん。たぶんだけど・・・名前一緒だし」
「え~っ!わ、わ、わ、わ!」
と、本当に『わ』の形に口を大きくして叫ぶと、
「書いたの、私の伯父なんです!」
「へ?!」
少女は僕のコートの袖を掴んで、
「スゴい!スゴぉぉいっ!」
ブンブン振って言うのに、
「ちょ、ちょっと待って!伯父さんって、25?」
「え~っと、はい!・・・・伯父さんのお友達?!」
「え?」
『友達』と言えるほど仲が良かった訳ではない。
途中から不登校になった奴だった。
よく覚えていない。
思い出したのは、変わった名前だったのと、彼の書いたものを読んだ事があったからだ。
たいして接点のない彼の文章を何故読んだのか、覚えてない。
ただ、一瞥して背伸びした難しい言葉が並ぶのと、内容も「帽子に命を乗っ取られる」とか、「犬の舌が生える」とか、訳のわからない、自己満足としか言えないものでヘキエキした覚えがある。
・・・・が、
少女がキラキラした目で『伯父さんのお友達』を真っ直ぐ、あまりにも開けっ広げで喜んで見つめているので、
「ま、まぁ・・・・」
肯定してしまった。
と、
「スゴい!スゴい!わ、わ、わ!」
大騒ぎの少女と僕に、ホームの沢山の人達が注目してる。
僕は恥ずかしくなって・・・人に注目されるのは苦手だ・・・曖昧に笑って、
「はは・・・でも、卒業してから会ってないんだけどね」
と言い、彼、元気?と続けようとすると少女が、
「あっ!」
何か思い付いたらしく全身を「!」の形にすると、
「伯父さんのお友達なら・・・」
僕を掴んだまま、
「・・・良ければ、お願いしたい事が、あるんです」
「お願い?」
そして、
「んしょ・・・」っとランドセルを肩から外し、ノートとペンを出してなにやら書くとベリッと破って、
「これ、私のメアドです」
「え!」
「もし良ければ、連絡して下さい!」
ニコニコと言う。
いきなり、女子小×生のメアドをゲットしてしまった。
あまりにも突然、あまりにも無防備。
「あ、だ、だって・・・」
「他に・・・・頼めるような大人の人、知らないんです。だから・・・」
メガネの向こうの目が潤んでいる。
「あ・・・・」
僕は絶句してしまった。


・・・・と、思いつきでここまで書きました。どう続くかは、未定。ただ、「現代で、ロリの自覚のない男が小×生に恋をしてしまったら?」をテーマにエロ少なめの恋愛小説を書きたいかなぁと。
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テーマ:18禁・官能小説 - ジャンル:アダルト

  1. 2014/10/30(木) 16:23:46|
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